STAPはおどる

STAP細胞小保方晴子さんのことを最初に聞いた時は単純にわーすごいなーと思って、「あんなすごい研究をあの年齢で成し遂げるってなんかウソくさい」と言ってる女友達を、あんたそりゃヤッカミだよ!と、こちらもヤッカミ気分があるものだからその裏返しのアグレッシブなフェアプレー精神で結構ホットに議論しただけに、今の私はかなり残念なことになっている。

そんなことがあるといいな〜と思っていたのだ。ああいう、今風の舌足らずな喋りをし、おしゃれにも気を遣う女子が、きゃっきゃと笑いながら世紀の大発見をするなんて面白いじゃないか。嫉妬心が湧かなくはないけど、でも、そういう想定外があるのが世の中だと思っているし、素直に賞賛する気持ちもある。

だから、論文の誤謬が複数指摘されて、STAPの存在自体疑われ始めると、あちゃーと思った。やっぱ、研究ってそう簡単なものじゃないんだな、と。それは当たり前の結論なのかも知れないけど、当たり前すぎて味気なかった。やっぱり見た目通りの、ちゃらちゃらした、自分レスな女の子だったのかなと。

だから会見は少し興味あった。リアルタイムでは見なかったけど、夜のニュースで見た限りでは、やはり味気なくて残念だったけど、思ったほどひどくはなかった。

味気なかったっていうのは、自分の研究を信じる気持ちが弱かったから。自分発信じゃなく、誰か、上の方から与えられたアイデアを丸ごと借りるとこから出発したんだろうなと思う。「先生のいい子」パターンだ。だから「私の」理論、と言えない弱さがある。この理論と自分は心中するつもりなのだ、っていうところまでの必死さがない。だって、そのぐらいの発見でしょ。STAPって。再現した人がいると明言しながらその名前出さないっていうのも、やっぱり自信がないからだと思う。他人の力を借り過ぎてるから、自分で判断できないんだと思う。

ただ、反面、自分に与えられた役割の範囲内では、彼女は誠実に対応していたと思う。だから私がちょー上から目線で言えば、あれはあれで良かったと思うよ。

質問するマスコミがばかすぎて、それで小保方さんが気の毒になった。「STAPの存在を、素人である私たちがどう信じれば良いのでしょうか」とかさ、あんた、素人に分かるわけないじゃん。私も含めて。それだけ先端の研究だもん。ほんのちょこっとでもSTAPの理論勉強しようという気もないくせして、「素人にも分かるように」って、あほでしょ。