『セカンド・バージン』

 友達が TV版にめちゃハマリして、劇場版のタダ券くれたので見て来ました、いわゆる「セカバー」。


評価が低かったので期待しないで見に行ったせいか、それなりに見られました。











・・・・・という結末を望んでいたんだがね。


実際には、期待しないで見に行ったのに、中身は更にそれを下回ったよ。(愕然)

TV版は映画よりずっといいそうなので、これはあくまで映画「だけ」の感想です。
不倫ものは私には重すぎるので、TV版も見ないと思うので、悪い感想しか書かないから、ファンの人は見ない事をお勧めします。



まず、セカンドバージンというタイトルをよくよく考えておきべきだったのですが、これは大人の恋じゃないんです、触れ込みはそうなっていますけども。
むしろ看板が正しいというべきで、これはなんちゃって処女の恋物語なんです。

主人公るいは出版社の編集長、成功したキャリアウーマン。
仕事に関しては自信もあり、押す所引く所をわきまえたビジネスができる。 
でも、恋に関しては、ずっと若い頃に離婚したきり、20年ちかくも経験がない。
だから、いきなり17歳年下の男性と付き合うことになって、気持ちは先走るけど、愛し方が分からない。

るいに魅力がないのです。
行より17歳も年上のくせに、愛し方が硬直化しててまるでコドモかおばさん。
事業に失敗して荒れる行を、似合いもしないエプロン付けて手料理作ってもてなそうとするんだけど、そういうことじゃないよね。それも、四苦八苦な感じでやってれば可愛いけど、なんかそういうのも、手慣れた感じでやっちゃうからな。ソツがなさすぎる。
ほんとだったら、憔悴してる行のそばにいて、彼が欲していることが何なのか見極めることが一番大事なはずなんだけど。

最後には、行が気を遣って、るいのために
「愛してるよ」
って言ってあげてるようにしか見えない。
もう俺どうせ死ぬし、みたいな(笑)
最後の最後まで、私は忘れないから、それが死に対するささやかな勝利だとかなんとか、分別くさいことゆってちっともムーディーじゃないるいに行が言った
「勝利か、るいさんらしいね」
っていう言葉は、ビタースイートな皮肉だったのでは。

「ひとりで死にたい」
というのが、行の偽らざる気持ちだったんだと思います。
るいは、それに傷ついて部屋を飛び出してしまうけど。
でも、ほんとに行が好きならば、ひとりで死にたいと言われたら、歯を食いしばってでも耐え忍び、微笑んで、その通りに死なせてあげるべきじゃないか。
それを乙女みたいに傷ついて逃げ出して、17歳も年下の、しかも死にかけてる人間に気を遣わせるなんて、恥だと思うよ女として。

まあ、もとはと言えば行が既婚者とは思えぬ押しっぷりでるいさんを陥落させてしまうのがそもそもの発端なんですが、たぶんこのドラマが好きって言ってる人は、行のこの押しっぷりにキュンキュンきてるんだろーなと思います。
まぁ、こんくらい男性から猛烈にアピールしてくれたら女は楽だわなぁ。意外と、こういうタイプの人が大好きな女性って多い気がする。なんだかんだ言って、白馬の王子様をみんな待ってるんだよね~。
でもね、今どきいないと思うよ、ここまで押しの強い人。いても、われわれみたいなアラフォー相手にこねーだろ、リアルな話。
大人の女は、大人としての恋をしないとね。