『その街のこども』
- 出版社/メーカー: トランスフォーマー
- 発売日: 2011/06/03
- メディア: DVD
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森山未來くんが出てるので借りただけで、それ以外の気持ちはなかったのですが…
ぼろぼろ泣いてしまいました。
まさかの展開。
震災、3月のもそうですが、神戸にしても、被災した人は確かに大変だと思うのですが。
もう、見る前から、
「これ見て泣かないやつは人間じゃない」
みたいなプレッシャーをガンガンかけてくるような話は嫌いなのです。
そういうのは、私のテンポで、私のタイミングで、感じさせてもらえないか、と思うのです。
だから、森山未來が出ていなければ、見てなかったと思います。
ところが、見てみたら森山くんの好演もさることながら、サトエリちゃんもすごく上手かったし、描き方も上手かった。震災によって純粋に傷つけられたサトエリちゃんと、一ひねりした、一見同情を呼べないようなところでもうちょっと複雑に傷ついている森山くん。
だからといって、サトエリちゃんの経験が表面的な軽いものに見えるかと言ったら、そんなことはなく、やはり2人ともそれぞれの形で深い傷を負っている。
「耐震10なんてないっすよ。そんなマンション建てたらコストがかかってしょうがない」
という言い方は、今の原発の事情と重なって、彼の葛藤がより身近に感じられました。
「消費者騙せればそれでいい」とか、偽悪だよね、それは。
お互いのズルさや単純さを攻撃しあい、それでもお互いを受け止めながら、夜の街をひたすらに歩いて行く。
私の好きな「ビフォア・サンライズ」とかに似てます。
2人の別れ際もよかった。
これだけぐだぐだ話して、最後がどうなるかっていうのは大事だと思うんですが。
脚本を書いた渡辺あやさん、あまり知りませんが、最後までとてもよかったです。
私と同じ年らしい。しかも兵庫県出身らしく、親しみを感じちゃうなぁ。
(しかも好きな映画は『スモーク』だって。いやー、友達になりたいね。笑)
森山未來くんは、やっぱりとてもいいです。
女を特別扱いしないところがいいんだよなぁ。
でもこういう人って、えてして早く結婚しちゃうよねぇ。
だから、うちらみたいな、いつまでもフラフラしてる女には、out of reachな人なのです。
うふふ。