『駅 STATION』

駅 STATION[東宝DVD名作セレクション]

駅 STATION[東宝DVD名作セレクション]

TSUTAYA半額レンタルにて、何にしようか考えつつ邦画コーナーを回っていたとき見つけた作品。
「やはり人間、最後に行き着くところは高倉健なのであろうか」
と思い致し、レンタルしてみた。

いや。よかったですね。
倉本聰は個人的にあまり好きではない脚本家さんですが、これはよかった。
相変わらず雪が好きな人だなと思ったけど。8割、吹雪いてたぞ。
3人の女性との出会いを書いたオムニバス的な話、とジャケットにあったので、3つがブツ切れに切れてるのかと思ったら、ちゃんと所々でつなげてあります。こういうの好きです。

俳優陣はほんのチョイ役まであの人が!っていうような実力者ばかりで、見ててもったいなくなるくらい。いしだあゆみさん、烏丸せつこさん、倍賞千恵子さんの「3人の女性」は言わずもがな、すず子の兄(根津仁八さん)、主人公の部下(小林稔侍さん)、主人公の妹(古手川祐子さん)等々、みなさんすばらしい演技。

しかし、なんと言っても高倉健さんなのだ。
皆がカッコイイカッコイイと言うの分かるよ、カッコイイもんな。実際。
とても不思議な感じで、ある意味でとても偶像的というか、どこかガランドウというか、カラッポな感じもするのです。カラッポといっても空虚なわけではなく、アクがないというか、クセがないというか、人間くささみたいなものがない。徹頭徹尾カッコイイ。
すごくウソっぽくもなりそうなのに、それでいて倍賞千恵子さんを背中から抱くときの指の感じとかすごくリアルで、ちょっとありえないですよね~。
そうなんだ、健さんて、無口だけど、無粋ではなくて、男女の機微には通じてる人なんだー。
多くを話さないのに、自分がひそかに言って欲しいと思ってる言葉を2歩先くらいまで言ってくれたりする、あの意外性がまたいいです、「え、この人もしかしてどこまで分かってんの~~!?」みたいな。

次は「幸せの黄色いハンカチ」かな。一回見たんだけどね。もう一回見てみよう。
高倉健倍賞千恵子ってすごくお似合いだわ~。付き合っちゃえばいいのに。(今さら)

後、宇崎竜童が小憎たらしかった。
安穏と平和な人生を送るのは、結局ああいう人種なんだろうな。若いときは好き勝手やって、時期が来たらシッカリ家庭人になっちゃって。
しかし、それにしても足が長過ぎでしょー。バランスおかしいって。