『ダージリン急行』

 
タイトルは聞いた事あるな~という程度の映画でしたが、おされなジャケットに惹かれて借りました。このジャケットセンスいいよね。

アメリカ人×インドっていう構図が面白かった。そういう掛け合わせの映画ってみたことない。
異国、っていう空気がこのボーダレスな時代、かなり薄くなってると思うんだけど、アメリカ人というちょードメスティック志向な民族を持ってきてたからまあ、ああいうcultural gapもあるかなという感じ(アメリカ国民のみなさんごめんなさい)。基本的にはコミカルに描いていたのが良かったですね。後半の、溺れた少年の村に行ったときの一幕も、あまりしつこい描き方をしてなかったので嫌らしくならずに済んでました。

私が印象に残ったのは主人公3人の母親でした。
あの女性は私にとってはリアルだった。
見た目、まったく普通の快活な母親なんだけど、どこか心を病んでいる。
息子の質問に正面から答えられず、うまく意思の疎通が図れない。
そして、いきなり姿をくらます。

これはストーリーがどうというより感性勝負みたいな映画なので、持って生まれた自分の感性がこの監督の感性と合わないともうどうしようもない、というところがあります。私にとっても、直球どストライクというほどツボにはまらない映画だったけど、こういう空気感が描ける監督が映画界に1人くらいいてもいいと思います。これは、この監督にしか表現できない世界だと思うから。

ナタリー・ポートマンのベッドシーンはなんかもう、絶望的なくらいエロティックじゃないです。What's wrong with you!?!?