『マンマ・ミーア!』

見てきました。
予想どおり、楽しい映画でした。でもミュージカル苦手な人はダメかもしんない。
そういう点では、ミュージカル嫌いな人にも是非見てほしいと思える「シカゴ」よりは良くなかったかな。

意外に泣けたのは村人総出の「ダンシング・クイーン」でした。
「若くてスウィート まだほんの17才」
みたいなイージーな歌詞なんですけど、なんか泣けちゃう。
17才か、ほんと、罪も穢れもない年齢だよな~なんて思っちゃって。ほんとにキラキラしてるんだ。
実際の17才はそんなに軽くも輝いてもいなくて、迷いや悩みもあるはずなんだけど、たぶんこの歌詞を書いている人は17才とかじゃないはず。大人の回顧録なんだ。振り返ってみると17才っていうのは、美しい時代だよねっていう。今の現実と引き比べると、キラキラした思い出が余計際立ってくるんだろう。

そういう歌を、おばちゃんメインで(しかも真ん中がメリル・ストリープで)我を忘れるほど踊りまくりながら大声で歌ってるんです。それを見るとね、あ~なんか楽しそうでいいなぁと思って、泣けちゃう。若い人がやっても泣けると思うけど、おばちゃんだからこそ、もっとじーんと来るんです。

メリル・ストリープは良かったです。この人、やっぱりうまい。演技はもちろん上手いけど、歌もうまい。「今夜、フィッツジェラルド劇場で」でも聞いたから歌がうまいのは知ってたけど、うまいだけじゃなく、魅力的な歌声です。低音がよく張っていて、どちらかというと主張するより引っ込むタイプの声なんだけど、それがかえってミュージカルのともすれば押しつけがましい感じを緩和するのでとても受け入れやすい。

後、さすが大女優だと思うのは、下手な脚本だなぁと思うような場合でも、下手なままに流れず、ちゃんと鑑賞に堪えるものに作り上げる力です。感動しました。すごい!
ピアース・ブロスナンには猛省してもらいたいです。笑

コリン・ファースはなぜこのオファーを受けたんだろう・・・
自分の殻を破りたかったのかしら。でも、完全に浮いてましたが・・・汗
でもやっぱり好き。一応、彼目当てで映画館に足を運んだ45でした。

最大の感想は、「やはりABBAは偉大だ」です。
もう、これに尽きます。歌を聞いてるだけで十分楽しいですから。
そりゃCDも売れるわ。
でも歌はかる~いんですよね。恋愛以外の歌もあったりしてジャンルは広いんだけど、すごく軽い。
ただフレーズが印象的で、聞くと何度も頭の中でリフレインする。
Mamma mia! here we go again, my my, how can I resist you?
とか、うあ~~~軽いぜ!!!(><)
でも心地よい。
こういうテンポがよくてライトなものを求める心理ってあるよね。
求めてない時には、どーしょーもなくうざったい音楽だったりするんだけども。
ビーチボーイズも同じ効果なのかな?笑
もっと言うと、90年代小室サウンドも同じ効果かも知れない。
誰か日本の監督が、懐かしの小室サウンド使って今、上手い映画を撮ったら、きっとまた流行るよ。
ああいう量産音楽には、そういう力があると思う。